【タルクが危ない?】「ベビーパウダーが卵巣がんを誘発する」は本当?

タルクに発ガン性があるのか etc.
タルクに発ガン性があるのか

クーリエジャポンのネット版記事で、恐ろしいタイトルを見つけてしまいました。

ベビーパウダーが卵巣癌を誘発する? 北米で1400件におよぶ集団訴訟の行方は?(2016.6.17 COURRiER Japon)

外国の話なので、ベビーパウダーといってもきっと日本には入ってない、ローカルなメーカーのだよね……なんて思ってひとごと気分で読み始めたところ、なんと取り上げられているのは日本でもよく知られている、ジョンソン・エンド・ジョンソンのベビーパウダーでした。

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問題はベビーパウダーの原料の「タルク」

集団訴訟の概要は、ジョンソン・エンド・ジョンソンのベビーパウダーに使用されている「タルク」に発ガン性があり、それを知らずにデリケートゾーンの汗対策などに使用していた女性が、卵巣がんにかかってしまったというもの。

「タルク(talc)」とは?

タルクは、マグネシウムとシリコンが主成分の天然鉱物。水分を吸収しダマやヨレを防ぐことから、頬紅をはじめとする化粧品に多く使用されている。

ちなみに、タルクのマグネシウムは「ケイ酸マグネシウム」といいます。化粧品のみならず、チューインガムなど食品にも使用されているそうです。

ですが、やはり一番多く見かけるのは化粧品ではないでしょうか。化粧品の成分にはよく「タルク」と書かれています。

ファンデーション

特に、ミネラルファンデーションなどはこの「タルク」が主成分……だと思っていましたが、最近では「タルクフリー」(タルクは入っていない)とわざわざ表記した化粧品も増えてきています。やはり、タルクは身体に悪いのでしょうか?

タルクと卵巣がんを関連付ける論文が発表されている!

1971年には、すでにウェールズの科学者たちが卵巣と子宮頸部の癌組織からタルクの粒子を検出した。以来、タルカムパウダーによる陰部ケアと卵巣癌とを関係づける論文は続々と発表されている。

発癌性の高いアスベストと採鉱場所が近接している場合も多く、メーカーは混入防止に細心の注意を払う必要があるというわけだ

ここまででは、タルクそのものが問題なのか、「アスベスト」が混入していることが問題なのかが分かりません。ただ、その後1982年の調査でも、タルカムパウダーと卵巣がんの因果関係が示唆されています。

1982年にハーバード大学教授のダニエル・クラマーらは、卵巣がん患者の女性と健康な女性それぞれ215人を比較調査した。すると、タルカムパウダーを使用していた女性は使用していない女性に比べて卵巣がんの罹患リスクが約2倍で、日常的に性器やサニタリーパッドにパウダーを使っている女性は、そのリスクが3倍にものぼった。

引用元:ベビーパウダーに「発がん性物質」は本当か(2016.6.15 東洋経済オンライン)

ただ、アメリカの公的機関の間でも、タルクを使ったタルカムパウダーと卵巣がんの因果関係については、対応に差があるようです。国際がん研究機関とFDA(米国食品医薬品局)でも見解が分かれてる様子。

国際癌研究機関は2006年に因果関係を認めた。一方、非営利の癌予防連合会が何回も請願書を出したのに、米国食品医薬品局(FDA)は認めようとしない。

引用元:ベビーパウダーが卵巣癌を誘発する? 北米で1400件におよぶ集団訴訟の行方は?(2016.6.17 COURRiER Japon)

卵巣がんを発症したある女性の場合、卵巣がんに罹患する因子はなかったにも関わらず卵巣がんになってしまったそうです。

当時49歳だったバーグは、進行性の卵巣がんになるには若すぎると思ったのだ。(中略)不妊や子宮内膜症などの危険因子は持っていなかったが、30年にわたってベビーパウダーをデリケートゾーンに使っていた。

引用元:ベビーパウダーに「発がん性物質」は本当か(2016.6.15 東洋経済オンライン)

卵巣がんの原因は?

ちなみに、卵巣がんのリスクを高める要素は、

初潮が早い・閉経が遅い(生理期間が長く、月経の回数が多いほどリスクが高まる)/月経前症候群・月経不順がある(因果関係はまだ不明だが、卵巣がんの患者には発覚以前にこういった症状があったケースが多い)/妊娠・出産経験がない(女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が多く、がんが成長しやすい)など、やはり生理の状況に関係したものがまず挙げられます。

そして「遺伝」のリスク。乳がんについては、家族性の乳がんが知られていますが、乳がんも卵巣がんも同じように遺伝リスクがあり、遺伝性乳がん・卵巣がん症候群(HBOC)と呼ばれます。乳がん・卵巣がんのうち、10%を占めるそうです。

親族に卵巣がんや乳がんにかかったことがある人がいる場合は、いない人よりも約3倍卵巣がんを発症しやすく、がん抑制遺伝子「BRCA1」「BRCA2」に変異がある場合、通常よりも卵巣がんを発症しやすくなってしまうそうです。

他は、欧米型の高脂肪な食生活、糖尿病や肥満、たばこの喫煙なども因子として挙げられているそうです。

「赤ちゃんのためのものだから安全」とは限らなかった

何よりも問題なのは、このジョンソン・エンド・ジョンソンにタルクを納入していた業者は2006年から警告を表示していたにも関わらず、J&Jの製品には警告表示がなかったこと。そして、小児科医もベビーパウダーを「乳児が吸い込むと病気になったり命に関わる危険性があるとして使用を推奨していない。」そうです。

訴訟資料によると、J&Jのタルクのサプライヤーは2006年から警告を表示しているが、同社は自社製品にそうした警告を表示していない。ベビーパウダーには、子供の手の届かないところに保管するよう表記されており、小児科医も乳児が吸い込むと病気になったり命に関わる危険性があるとして使用を推奨していない。国家毒性プログラムによれば、雌のラットを使った吸入実験で発がん性が証明された。

引用元:ベビーパウダーに「発がん性物質」は本当か(2016.6.15 東洋経済オンライン)

最近では、韓国で加湿器のメンテナンスに使う殺菌剤「オキシーサクサク」が原因で、200人以上の死傷者が出るという痛ましい事件がありました。(しなみに、当該の殺菌剤「オキシ―サクサク」は日本では販売されていなかった)このとき、被害者の多くは妊婦と新生児でしたが、容器には「殺菌99.9%、子供にも安心」といった表記があったそうです。J&Jのベビーパウダーを使用し続けて卵巣がんになった女性も「赤ちゃんのためのものだから安心と思っていた」そうです。

ベビー用品、赤ちゃんにも安全、といった文字を見つけると、それだけでつい安心してしまいがちですが、やはり肌に直接付けるものや口に入れるものは、その成分や、メーカー自体の姿勢まで気をつけて選ばないといけないのかもしれませんね。それでも大手でこういったことがあると、防ぎようがありませんが……。
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